組織の成長や業務効率化を考えるうえで欠かせないのが、ナレッジ共有とスムーズなコミュニケーションによる情報共有です。
ここでは、ナレッジと情報の違いや活用方法の詳細には触れませんが、組織内で個人に偏りがちな知識やノウハウを上手く蓄積し活用できれば、社員一人ひとりの効率が上がり、結果として組織全体の生産性向上につながります。
こうした目的を掲げたツールやサービスは数多くありますが、いざ導入や乗り換えを検討しようとすると、運用コストや機能比較などを考えるうちに選定が進まず、結局「今回は見送りに…」ということも少なくありません。
あるいは、既存のツールを従来の使い方のまま維持した結果、改善につながらなかったというケースもよく見られます。
結論から言えば、まずは使い始めてみることが大切です。
とはいえ、組織の規模や状況に見合わない高コストなツールをいきなり導入すればいいという話ではありません。
ここでは、導入や乗り換えを検討する際に押さえておきたいポイントをいくつか紹介します。
1)導入・乗り換え時のポイント
まずは、解決したい課題を明確にすることが出発点です。
多機能をうたうツールもありますが、必ずしも自社の課題解決に直結するとは限りません。
課題がはっきりしていない場合は、まず現状を整理し、無償トライアルや小規模な試験導入から始めてみるのがおすすめです。
「すぐに成果が出るか」だけで判断せず、中長期的な視点で検証していくことが、結果的に大きな成果につながります。
2)目的を履き違えないこと
システムやツールの導入が決まると、「導入すること自体」が目的になってしまうことがあります。
しかし、本来の目的はツールを通じてナレッジを蓄積し、活用していくことです。
日々の業務の中で自然に使われる仕組みを整え、情報をデジタル化・共有していくことで、はじめてツールが“組織の財産”として機能します。
導入後も「私たちは何のために使っているのか?」を定期的に振り返ることが大切です。
3)セキュリティへの意識を忘れずに
情報共有が活発になると、組織内の連携が強まり、活動が加速します。
その一方で、ヒューマンエラーや外部アクセスなど、思わぬリスクが生じる可能性もあります。
ナレッジ共有ツールは、利便性と安全性のバランスが重要です。
「使いやすさ」を重視するあまりセキュリティ対策を後回しにしないよう、導入時点からリスク管理を意識しておきましょう。
4)段階的に導入・定着させる
ツールの試行運用や維持にかかるコストは、ざっくりでも構わないので最初に把握しておくことをおすすめします。
最終目標と中間目標を明確にしておくと、段階的な導入の中で柔軟に見直しがしやすくなります。
導入を進める中で、組織特有の課題や想定外のコスト、技術的な変化など、当初は見えなかった問題が見えてくることもあります。
また、業務内容や文化との相性もあり、「これがベスト」というツールや方法が一概にあるわけではありません。
実際に成果を上げている組織に共通しているのは、導入して終わりにせず、ツールを活用しながら改善と定着を続けていることです。
地道な継続こそが、組織全体の成長につながります。
まとめ
ナレッジ共有や情報共有の仕組みは、「導入して完了」ではなく、「使いながら育てていくもの」です。
まずは小さく始めてみて、使う中で課題を洗い出し、改善を重ねる。
そうしたサイクルを回し続けることが、組織にとって最も大きな価値を生み出すポイントです。
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